単なる「押し花」にあらず。

押し花工房 幸(sachi) 水崎 幸子さん

奥が深く芸術性の高い「大人のアート」。

 

押し花(おしばな)を辞書で調べると、分厚い本の間などに花や葉をはさんで乾燥させ、外形を保つこと。また、そうして出来上がった花や葉自体のこと。趣味や芸術として楽しむ。とあります。一般的に誰でも一度は経験があると思いますが、押し花工房“幸”を主宰されている水崎さんの作品を拝見すると、もうこれは一見していわゆる押し花でなく、押し花を使った絵画と言った方が解りやすいのではないでしょうか。それほど独自性と芸術性に富んだ作品に仕上がっていると感じました。そもそも花自体が美しいものだから、正直それほどのものとは思ってもいませんでした。しかし、作品を観るにつれ、水崎さんの作品は野草を主役にした、しっとりとした渋さがあり、表現するなら「大人のアート」と呼ぶにふさわしいものでした。作品の中には画面から飛び出してきそうな3D(立体的)なものもあり、想像をはるかに超える秀作ぞろいでした。聞く所によるとすでに20年のキャリアをお持ちで、糸島市高田のイマジンハウスでの作品展も定期的に行われています。

教室の生徒さんは現在20名程で、長い方は14年にもなるそうで、押し花アーティストとしての腕前はもちろん「ここに来て押し花の作品を作ることで、嫌なことも忘れ、心が清らかになる。」との事でした。毎年忘年会や新年会も教室のみんなで開き、絆の深さも感じられました。

また、「先生はきびしいのだけれど、ポイントをズバリ指摘していただけるので、まるで水崎マジックですよ。」とも言われていました。水崎さんによると、その人、その人の個性が作品に現れるので、その人が作りたいものを少しだけアドバイスされるにとどめているそうです。さらに、頭にイメージした世界を表現するそうですが、水崎さん自身も未だに作品に向き合うともっとこうしたら、もっとこうしようと考えだしたら夜も眠れない日があるくらい決して妥協しないそうです。だから水崎さんの作品は感覚的な計算をされた味のある作品に仕上がっているような気がしました。

押し花は基本的に野草を摘んで作るので、お金はかかりません。自分でもまねごとくらいなら出来ると考え、早速犬の散歩がてら近所の野山でこれというような野草を摘んで、野草をはさむのにちょうどいいものと考え、ブリタニカの百科事典がある事を思い出して本にはさんでみました。数日後、水分が抜けたようなので、作業開始です。しかし、頭の中に何も浮かびません。水崎さんの作品しか知らないので最初は見まねでも良いと思ってレイアウトしていったのですが、自分だけでは良いのか悪いのかさっぱり解りません。この際、私も習いに行くしかないと決断した次第です。

 

押し花教室 幸 教室のご案内

入会金/無料、月謝/(月2回)3,000円、材料費/別途、会場/自宅

福岡市西区今宿上ノ原933-47

TEL092-806-5788

 

[レッスン日]

第1・3日曜日/9:30~12:00

第1・3火曜日/9:30~12:00・13:30~16:00

第1・3水曜日/9:30~12:00・13:30~16:00

第2・4木曜日/9:30~12:00・13:30~16:00