和食・鮨 空(ku)のオーナー林 憲治さん(後列右端)とスタッフの皆さん
和食・鮨 空(ku)のオーナー林 憲治さん(後列右端)とスタッフの皆さん

和食・鮨 空~ku~オーナー 林 憲治さん

 

人と自然を大切にした豊かな感性をさりげなく。

 

二見ヶ浦の「ビーチカフェサンセット」、野北の「ベーカリーレストランカレント」のオーナーで、サンセットライブの仕掛け人でもある林憲治さんが3軒目の姉妹店「鮨・和食 空」をオープンしました。

県道54号線から唐泊漁港へ向かう沿道の海岸べりに建つお店は、宮大工が手がけたという本格和風の建物で、店内からは博多湾と漁船が行き交う漁港の風景がパノラマで一望できます。これまでの2店とはがらっとスタイルが異なる鮨と和食のお店で、漁港で水揚げされる新鮮な魚や地元産の野菜を使った、まさに地産地消のメニューが揃っています。

『これまでも糸島産の食材を使った料理を出してきましたが、より地元とかかわりの深い魚を、日本人の食の原点である和食として味わってもらいたい。若い人たちにも来てほしいですね』と林さん。

佇まいと雰囲気から、さぞや高価かと思いきや、私でも利用できるお手頃価格。これならドライブに来た若者も立ち寄れると納得しました。

そもそも糸島と林さんの関係は、実家のある福岡市西区にUターンした二十歳の頃に始まった。この頃に糸島の海でサーフィンを始め、多くの仲間を得、糸島の海に魅せられていったという。しばらくは数々のバイトをしながらサーフィンをする生活を続けていた林さんだが、1990年にサンセットを開店。自分がもっと海の近くに、サーフポイントのそばに居れる“海の家”を作ろうと思ったのがきっかけで、当時は自宅も兼ねていたそうです。その後、糸島に暮らして20年目の1993年にサンセットライブがスタート。2004年にはカレントを開店されました。

今では1万5千人の観客が集まるサンセットライブだが、当時もっとも影響を受けたレゲエの音楽祭を海のそばでやりたいという単純な思いから始まったものだそうです。それが多くの人たちの共感と応援を得て今の規模に成長しました。

しかし、サンセット開店当時は世の中がバブルに沸き、糸島は閑散としていた時代。その後時代と共に大きく価値観がかわり、今では自然を求めてたくさんの方が訪れる人気のエリアとなったのです。

飲食店3店舗にライブと、新たなことに挑戦し続ける林さんのことをカリストと表現する人がいます。しかし林さんの考え方は実にシンプル。ご自身は、「ただ好きなこと、やりたいことをやってきた。その結果今があるだけ」という思いなのではないでしょうか。お会いしてみて、とても自然体の方だなという印象でした。

『今後は自然をゆっくりと感じ、魂が磨かれるような場として、糸島ならではの宿泊施設も営んでみたい』という林さんに、人と自然を大切に思う気持ちと静かに燃える情熱を感じました。

 

鮨・和食 空 ku

福岡市西区宮浦1147-3

TEL092-805-9007

11:00~22:00(オーダーストップ21:00)

木曜日定休

☆Beach Cafe SUNSET(二見ヶ浦)、Bakery Restaurant CURRENT(野北)の姉妹店です。