九大生が地域と共に完成させた憩いと交流の場

糸島空き家プロジェクト

事務局長 九州大学 大学院 修士2年

山口 浩介さん

 

古民家再生して実現した『がやがや門』とは?

 

建築学科の九大生が集まって、学生と地域とのつながりを持ちたいとの考えから始めたのが『糸島空き家プロジェクト』。以前、〈糸家〉として空き家を再生し、九大生のための住まいとコミュニティスペースを設けた施設を本誌でも紹介しましたが、第二弾として完成したのが、元岡にある古民家を再生した『学び家』です。『学び家』は築百三十年の母屋を再生して地元から九大生を送り出そうという主旨でオープンした九大生による進学塾。第三弾の『がやがや門』は『学び家』と同じ敷地内で、入口が長屋門という形状になっていることと、築九十五年前後の納屋や倉庫を改良することで、地域の方たちに、わいわいがやがや集まってもらえるような場所にしたいという考えから名付けられたものです。

 今回『がやがや門』ができる背景には、〈元岡商工会が望む会議ができる新しい事務所〉と〈空き家プロジェクトが望む学生と地域を結びつける活動の場所〉という利が一致して実現したものです。正式な名称は『がやがや門・元岡商工連合会・Coworking cafe』になるのですがコワーキング(Coworking)とは、事務所スペース、会議室、打ち合わせスペースなどを共有しながら独立した仕事を行う共働ワークスタイルを指すもので、商工会が使用しない日(時間帯)は、「地域の人や学生のためのカフェやワーキングスペースとしての利用」と、「学生団体の会議やイベントの場所」として活用していきます。1 階は商工会の会議室としてキッチンを設けたのですが『がやがや門運営サークル』により飲食店認可申請し、地域の方がカフェとして利用できるよう121日のオープンをめざしていま

す。

2階は飼い馬のための藁を保管する納屋として利用されていたために、やや天井が低いのですが、それをうまく再利用してサブスペース2と寝転んで休憩もできるサブスペース1に仕上がりました。古民家の趣を残しながら、蔵のイメージに新たな息吹をプラスした心穏やかになる空間スペースとして、藤原建設さんのご指導・ご協力もさることながら、商工会や地域の方々からの支援・応援と九大建築学科主体の学生の手伝い(活きた体験学習)もあって魅力ある建物が完成しました。

 『がやがや門』をこんな風に利用して欲しいというより、伊都キャンパスに通う九大生や地域の方々に気軽に立ち寄って頂ければ幸いですし、学生団体同士のコラボレーションから新しいプロジェクトが立ち上がったり、地域と学生の交流が生まれることを願っているとのことでした。また元岡商工会をはじめ、九大生との繋がりをつくりたいと思っている人はたくさんいるという風に聞いていますし、「お互いに必要とし必要とされる」

そんな関係が築けると良いなと思っているそうです。

がやがや門 元岡商工連合会 co-working Cafe

福岡市西区大字元岡1597

【営業時間】10:00~22:00

【基本サービス】カフェ、電源完備、Wi-Fi使い放題、イベント会場、会議スペース、シャワー

【元岡商工連合会】TEL/092-807-1718

【糸島空き家プロジェクト】

mail:itoya.2011@gmail.com

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